ソボルノスチ【sobornost’】
19世紀のホミャコーフ,ベルジャーエフなどロシアの
宗教思想家に見られた
神学思想をいうが,さらに神学の枠をこえ,西ヨーロッパとロシアを識別する
ロシア民族性の特質とされた理念をもさす。ロシア語の
ソボルsobor(集い)から派生したことばである。
ホミャコーフによれば,ソボルノスチはギリシア語koinōnia(交わり,共同精神)と同じく,
キリスト〔
救世主〕と結ばれた人々のあいだの自由な連合ないし共同体的
一体性を意味し,初代教会の信者の交わり(《使徒行伝》2‐42)にその原型が見られるとした。
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