ヴリトラ (Japanese Wikipedia)

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  • インドラによるトリシラス(別名ヴィシュヴァルーパ)殺害の経緯は次の通りである。トヴァシュトリはインドラの敵とするべく、3つの頭を持つ息子トリシラスを作り出した。このトリシラスはバラモンであった[27][28]。『デーヴィー・バーガヴァタ』では、トリシラスの母がアスラだったため彼がアスラに好意的であったことから、インドラは彼の殺害を決意した[28]。また『マハーバーラタ』においては、ヴィシュヴァルーパが苦行を修めた末に三界を飲み込むことを恐れたインドラが、アプサラス達を送って彼を誘惑させたが彼の苦行を止めることができなかったことから、殺害を決意した[27]。『デーヴィー・バーガヴァタ』や『ジャイミニーヤ・ブラーフマナ』ではインドラは自らトリシラスを殺害した[28][29]。『リグ・ヴェーダ』ではインドラは神トリタ英語版 (Trita) に命じてヴィシュヴァルーパを殺害させている(トリタは、『アヴェスター』において3つの頭を持つアジ・ダハーカを殺害するスリタ(Thrita。すなわちスラエータオナ (Thraetaona))に対応している)[30]。『マハーバーラタ』では、インドラはヴァジュラでヴィシュヴァルーパを倒した後で、に命じてヴィシュヴァルーパの頭をで切らせるが、インドラが自ら頭を切らなかったことはトリタが殺害する構図の名残とも考えられている[31]
  • 『ジャイミニーヤ・ブラーフマナ』では、インドラに息子を殺されたことから、トヴァシュトリはソーマ祭に際してインドラを招待しなかった[29]。(『タイッティリーヤ・サンヒター』や『カウシータキ・ブラーフマナ』ではトヴァシュトリがインドラの招待を失念した[32]。)これらのブラーフマナによれば、インドラはトヴァシュトリの家に来てソーマをあらかた飲んでしまった。トヴァシュトリは残ったソーマを炎に投げ入れ、インドラの敵になれと呪文を唱えた。するとソーマがヴリトラになったという[29][32]。エリアーデによれば、トヴァシュトリはインドラの父であるとされることもあり、トヴァシュトリから作り出されたヴリトラはインドラの兄弟であると解釈できるという。『シャタパタ・ブラーフマナ』(1・6・3)においては、ヴリトラがインドラを前にして、「かつてのお前であった私を攻撃するな」という趣旨の言葉を語っている[33]