下村努 (Japanese Wikipedia)

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  • 『ニューズウィーク日本版』1995年3月8日号の記事「大物ハッカーが逮捕されるまで」(54頁)では事件の経緯を以下のとおり説明している。1994年12月25日デル・マー(カリフォルニア州サンディエゴ郡)の自宅にある下村のコンピュータに、何者かがシカゴイリノイ州)に所在するコンピュータを遠隔操作し、インターネット経由で侵入。ファイルやソフトウェアを多数盗む。その1ヶ月後、侵入者がWELLホストコンピュータ内にそれらのファイルを隠匿していたのが発見される。下村や他の専門家はWELL本部においてこの侵入者の接続状況を監視するうち、相手がミトニックではないかと気付いた。侵入者が、デンバーコロラド州)、ミネアポリスミネソタ州)、ローリー(ノースカロライナ州)の3箇所から、サンノゼ(カリフォルニア州)のネットコム・コミュニケーションズ英語版のホストコンピュータに電話をかけてインターネットに接続しているのが判明し、下村らはネットコムに移動して引き続き監視を続けた。そして下村らと、2年がかりでミトニックを追っていたFBIは、電話会社の通話記録と侵入者の動きを照合し、ミトニックがローリーの電話会社の交換所から接続していると判断した。下村は、通信関係の技術者の運転する車で市内を回り、携帯用パソコンと周波数探知アンテナを使ってミトニックの使用する携帯モデムを捜索、発見した。なお、『ニュートン』1995年9月号の記事「マニアック・ハッカーを追え」(54頁)では、下村がミトニックの捜索に成功したポイントを2点挙げている。まず1点は、WELLのコンピュータ内にあった「コンピューター・自由・プライバシー会議英語版 (CFP)」のアカウントに下村を所有者とする巨大なファイルがあるという通知がちょうど会議主催者に届き、主催者が下村に連絡したことである。そのファイルこそミトニックが下村から盗み、WELLに侵入して隠した物だった。そのため下村はWELLに出向き、ミトニックが監視に気付かず繰り返しWELLに侵入し操作する様子をリアルタイムで見ることができ、ミトニックがWELLの他にサンノゼにある同種のサービス会社・インターネックスも標的にしているのも知ることができた。そしてもう1点は、サンフランシスコ連邦検察官補佐が電話会社の保管する記録の開示命令を出したことである。