辻村江太郎は尾崎の研究を紹介し「1980年代の生産に関する実証研究はJorgenson的方向と尾崎的方向とに2分されるであろう」と述べている[10]。
一方、中村慎一郎は「伸縮的新古典派生産関数」である一般形Leontief生産関数と「尾崎型生産関数」を内包するより一般的な関数型 Generalized Ozaki cost function を導出している[11]。
尾崎の妻で歌人の左永子は、晩年の尾崎が病床にあってもなお、生産関数に深い関心を抱いていたことを詠んでいる[12]
、岩田暁一に依れば「お二人のお仕事に最も影響を与えた書物を私の推測で 1冊ずつ挙げるとすれば、小尾先生の場合はRagnar Frischの New Methods of Measuring Marginal Utility 1932)であり、また尾崎先生の場合は Wassily Leontiefの The Structure of American Economy, 1919-1929 (1940)であろう。FrischとLeontiefの分析対象や方法の違いは小尾・尾崎両先生のお仕事に色濃く反映されているように思われる。そして小尾・尾崎両先生はいずれも経済現象や構造の測定に精根を傾けている点で、FrischとLeontiefと同じか或いはむしろ彼らを凌駕していると思わざるをえない。」[4]